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心を打った この本の この一行

選りすぐりの書籍から、心に響いた一文を紹介します。
「聖徳太子が発案した神・仏・儒習合思想」
私が最も感銘を受けた本書を本日より連載で紹介します。

本書では、今日の日本にまで深く影響を残している象徴的な十二人の人物を取り上げ論じます。

まず一人目は「聖徳太子」です。
天皇家屈指の天才と称された聖徳太子は、推古天皇の摂政として「十七条憲法」や「冠位十二階」を制定したことで有名ですが、それ以上に現代にまで大きな影響を残す功績があります。それは「神・仏・儒習合思想」です。

「これは日本土着の宗教である神道と、インドから中国を伝い朝鮮半島を経て日本へ流入した最も先進的な宗教である仏教と、中国で生まれた生活規範的道徳律である儒教、この三つを習い合わせていく発想である。-以来、その発想亜h日本人の宗教観や文化観を決定し、様々な外国の文化や技術を日本が取り入れる時の対応の仕方にも、大きな影響を残した。同時にまた、習合思想が根付いたため、それ以降の日本では、宗教は重要な対立軸ではなくなってしまった。新たな宗教(例えばキリスト教)が流入しても、習合すべき対象が一つ増えるに過ぎず、新興の違いはせいぜい重点の置き方の差に留まってしまうからである。」

当時、圧倒的な勢力を持つ蘇我氏は「仏教」を支持します。太子も個人としては仏教徒でしたが、政治家としては天皇家の一員であり、神道神話を保護しなければなりませんでした。さらに、中国から入った儒教が国民の間で広まります。この矛盾を論理的倫理的に解決したのが「神・仏・儒習合思想」なのです。多数の宗教を同時に同一人が信じてもよいといった宗教者は世界を見渡しても聖徳太子ただ一人でしょう。

こういった「ええとこどり」の発想はその後も日本人の心の中に生き続け、明治時代になっても西洋の軍事技術や工業技術をすんなりと受け入れ、日本社会の発展に大きく貢献しています。もちろん現代を見てみても、クリスマスを祝った数日後に神社に参拝に行くといった歪な宗教観が脈々と受け継がれています。⇒Blog Ranking

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