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心を打った この本の この一行

選りすぐりの書籍から、心に響いた一文を紹介します。
「ペンギンの命はたまたまペンギンの入れ物に入っているだけ」
私は動物園が人一倍大好きです。この歳になっても大阪市立天王寺動物園にはよく遊びに行きます。天王寺動物園もこの「旭山動物園」の影響を受けてか、ゾウ舎が改良され、手の届きそうなくらいの距離まで近づくことができるようになり、嬉しい限りです。

本書では「旭山動物園」園長 小菅正夫氏がその復活までの道のりを語ります。

当園では、動物が死んだことを手書きのポップで知らせたり、老いぼれた動物や交通事故でケガを負った動物を他の動物と同じように展示するという方針がありますが、これに対してマスコミなどから「残酷だ」と非難を受けます。しかし氏には譲れないポリシーがあります。

「最近、聞いた話で驚いたのは、生物は一度死んでも生き返ると思っている子どもが少なくないということだ。病院で死ぬことが多くなり、死が実生活から遠ざかっているからかもしれない。命の大切さを心に刻むには、身近な生き物の"死"を体験することが必要だ。愛していたものが死んだとき、たとえそれが動物園の動物であれ、すばらしいと感動した動物が死んだときには、死を実感する。そうした体験があって初めて、かけがえのない命であることや、命は大切にしなければならないということを認識できるのだ。-私がつねづね言っているのは、"地球上に生きる生き物の命はみな平等だ"ということだ。サルの命はたまたまサルという入れ物に入っているだけだし、ホッキョクグマの命もまたホッキョクグマという入れ物に入っているだけ。ペンギンの命もたまたまペンギンの入れ物に入っているだけだし、私たち人間の命も、人間という入れ物の中にたまたま入っているだけ。だから、命に優劣はない。命は、等しくかけがえのないものである。」

本書を読んでいると、本当に心の底から動物や人間を愛し敬う園長の優しさがヒシヒシと伝わってきます。当園を紹介する映像で、ペンギンがお客さんの前をペタペタと列を作って歩くシーンがありますが、これはペンギンに無理やりそこを歩かせているわけではなくて、ペンギンが本当に歩きたい方向に道を作り、それにあわせて見学用エリアを設けているそうです。あくまでも動物の気持ちが最優先であり、動物にストレスとなるようなアイデアは採用しません。

そんな当園のテーマのひとつが「死の意味を伝える」ことです。確かに最近の子どもたちは死を目の当たりにしません。住宅事情からペットを飼う家も減り、都会では飼うための昆虫ですら見つかりません。唯一彼らが出会うのはテレビゲームの中の無機質な「死」です。

当園が行う「動物の死を子どもたちに直面させる」という方針に私は賛成します。数ヶ月前まで元気に動いていた大好きな動物も、死ぬとそれで終わり、どれだけ泣いても二度と出会うことができないことを実感してもらう必要があります。そして私たち人間も同じ重さの命を持ち、動物と同様いずれ死にます。将来私に子どもができて物心がつけば、真っ先に動物園に向かうことにします。⇒Blog Ranking

「旭山動物園」革命―夢を実現した復活プロジェクト
小菅 正夫
角川書店角川書店角川書店
定価 : ¥ 760
2006-02
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Comment
≪この記事へのコメント≫
こんばんは☆★☆
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こんばんは☆★☆どもっCeiCoです<m(_ _*)m>
まさに その通りだと思います。私も、動物が大好き。
生き物が好きです。犬やネコやウサギなどの小動物を
虐待したり、殺したり、亡骸でむごい遊び方をしたり、
そんなニュースを聞くたび “痛む”なんてもんじゃないほど、
悲しくて 涙が出ます。どうして 動物を蔑んで考えるのか、
人間だけが そんなに 尊い存在なのか、疑問で 仕方ありません。
野生だろうと 野生じゃなかろうと、
野良だろうと、野良じゃなかろうと、
たまたま、そこに生まれただけ。
たまたま、その姿に生まれただけです。
でも、自分の価値観が ひととは大きく違うんだなぁと
常々、思っています(笑)
老いた動物やケガをした動物を 他の動物と同じように展示するというのも、
何が「残酷」なのでしょう。年老いていようと、ケガをしていようと、
日が昇れば 動物達だって 屋内にいるより 明るい外へ 出たいはず。
ムチを打ってサーカスに出すのとは違います。その子達が 嫌がるなら、
飼育員の人達だって 無理に 出さないはず。
動物達を 『見せ物』 という感覚で 見ているんでしょうね。
動物園に来た経緯は どうであれ、
動物園の動物達は、『見せ物』ではなく、
そこで暮らしているだけです。
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2006/05/29(月) 23:51:20 | URL | [ёi[o #GCA3nAmE[ 編集]
CeiCoさん、こんばんは。
CeiCoさん、コメントありがとうございます。

CeiCoさんのコメントは本当にいい言葉が書いてありますね。
読んだ後しばらく考えさせられました。

>人間だけが そんなに 尊い存在なのか、疑問で 仕方ありません。
そうですよね。CeiCoさんの言うとおり
人間だけが特別だなんておかしいですよね。

牛肉を食べたときには、その牛の命に
心から感謝しないと駄目ですね。

2006/05/30(火) 20:06:56 | URL | たっちぃ #JalddpaA[ 編集]
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