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心を打った この本の この一行

選りすぐりの書籍から、心に響いた一文を紹介します。
「コンセプトは言葉で表せる必要がある」
ベストセラー「下流社会」の著者 三浦展氏です。本書は前著の流れを受け、日本社会の階層化をマーケティングという切り口で分析しています。なんだか、こうも上流下流という差別化を押し付けられると、逆に抵抗を感じてしまいますが、マーケティング入門としては面白い部分もあります。

「私はデザインマーケティングをするとき、"感性言語連想法"と名づけた方法を使います。それは"先進的という言葉は嫌い"だとか"スタイリッシュは好き"といった消費者の言葉に対する好き嫌いを把握する方法です。こうした好き嫌いは世代によって違います。」

新製品のコンセプトは言葉で表せる必要があるといいます。イラストや抽象的なイメージだけでは、消費者の絞込みをぼやかすだけでなく、プロジェクトの方向性も見失う恐れがあります。例えば日産の新車の製品コンセプトは「カフェ」であったといいます。「カフェ」とはっきり断言することで、目指すべき方向がはっきりとします。⇒Blog Ranking

下流社会マーケティング
三浦 展
日本実業出版社
定価 : ¥ 1,470
2006-09-05
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「人々の期待や声援に負けてしまう日本人選手」
先日のサッカーW杯では、史上最強と謳われた日本代表は、その国民の期待に応える事ができず、全敗という結果に終わりました。

このケースを心理学的に説くとこうなるそうで。

「日本人は視線恐怖などに象徴されるように、他人からどう思われるかを過剰に気にしたり、人々の期待や声援に負けてしまう心理構造を確かに持っています。ですから"何が何でも勝たなくてはいけない"という脅かし型の応援は、スポーツには適用しないばかりか逆効果になりかねないのです。」

オリンピックでも、金メダルを義務付けられた一番手の選手よりも、特に注目されていなかった、三番手、四番手の選手があっさりと金メダルを取ってしまうことが多々あります。結果論かもしれませんが、マスコミや国民からの猛烈なプレッシャーやストレスを感じずにマイペースで試合に打ち込めたのが、勝因であるとも言えそうです。小さなプレッシャーと大きなご褒美。これが日本人選手に力を発揮させる一番の応援方法だそうです。W杯では当分優勝できそうにありませんね・・・。(^-^;

みんなの深層心理分析
きたやま おさむ
講談社
定価 : ¥ 660
2004-05
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☆☆☆


「マスコミは、ライブドアよりも遥かにしたたかな教団組織」
格差社会に関するさまざまな論文や対談を掲載する本書。二極化、二極化と叫ばれる昨今、自分はどちらに属するのか、はたまたそんな議論すら無意味なのか。正しい知識を身につけておかなければ、マスコミの煽りに乗せられてしまいます。

そこで格差社会とはちょっと外れますが、今日のマスコミに関する意見を。

「コイズミさん、マキコさん、タイゾー君、ホリエモンのような"ウケル・キャラ"を、芸能人並みに"カリスマ"に祭り上げる儀礼を大々的に演出しておきながら、何かのスキャンダルが起これば、ただちに手のひらを返して、そのカリスマを"日本全体を幻惑した悪魔"と見做して、お祓いするかのような身振りを示すマスコミは、ライブドアよりも遥かにしたたかな教団組織である、と私は思う。」

んもう、この意見には大賛成です。上記に「カメダ君」も追加しておきましょう。最近のマスコミや報道のやり放題ぶりは目に余ります。視聴率や雑誌の売上をあげるために、個人のイメージを好き勝手に操作する行為は許せません。もうマスコミの流す情報のすべてはフィクションであるという認識を持って受け入れるべきなのかも知れません。

と、格差社会とは全然違う批判をしてしまいました。。。>_<

⇒Blog Ranking

論争 格差社会
文春新書編集部
文藝春秋文
定価 : ¥ 788
2006-08
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「あるべきものがない、ということがないから気がつかない」
東京ディズニーランド。高校生の修学旅行で一度行ったきりですが、バブル崩壊後アミューズメントパークがバタバタ潰れていく中、相変わらず入園者数は安定しており、開園から4億人を突破したそうで。

その衰えない人気の秘密が本書で解き明かされます。

その中から。

「ごみ箱は27フィート(約8メートル)の感覚で規則的に置かれている。一般的な人がごみを投げ捨てずに持ち運ぶ距離の限界を、テーマパークの設計者が算出した結果だ。-ゲストの期待を超えることと細部に注意を払うことは、密接に絡み合った課題だ。細部に注意を払うことで、ディズニーはつねにゲストの期待を超えようとしている。おそらく、ゲストはそのような細かいことには気づかないだろう。"あるべきものがない"ということがないから気がつかないのだ。」

上記はほんの一例で、ディズニーは徹底したハイクオリティサービスを提供します。顧客は「何なのか」は気づかないままに居心地の良さを感じ取り、リピーターとなります。閉園に追い込まれたパークとの差はここにあるのかも知れません。⇒Blog Ranking

ディズニーが教える お客様を感動させる最高の方法
ディズニー・インスティチュート 月沢 李歌子
日本経済新聞社
定価 : ¥ 1,470
2005-11-23
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「誰も彼も同じものを格好いいとすることに対して抵抗がある」
最近ウチの近所のスーパーでも見かけるようになった、「男前豆腐屋」の個性豊かな豆腐たち。わたしはまだ一度も食べたことはありませんが、本書を読み終えた後無性に食べてみたくなりました。

本書では「豆腐屋ジョニー」をはじめとする、さまざまな強力キャラの豆腐商品の誕生秘話から、そこにこめられたメッセージが語られています。著者である「男前豆腐」経営者 伊藤信吾氏の個性も豆腐同様強力で、独特の世界観をもった方です。

「コンプレックスの塊ですよ。本当は僕だってホームラン打ちたいんですよね。そりゃ格好いいですよ。でも、どうしてもできなかった。それで、その悔しさを、どっかほかの分野で晴らしてやろうって気持ちが強かったのかもしれない。そういう意味で、僕は最初から行き詰ってるんです。世の中、なんてつまんねえんだ、ってとこから出発してますから。どっかに必ず面白いもんがあるはずだと探し続けて、いまに至ってる。誰も彼も同じものを格好いいとすることに対して抵抗があるのは、そういう背景があるんだと思います。」

氏のこだわりは「カッコ悪くカッコいいものを作る」ことです。わざと世間のピントからずらして、消費者の期待をいい意味で裏切り続けることを心から楽しんでいます。まだ男前豆腐を口にしたことが無い方は、本書を一読してから食すことをオススメします。わたしはまだ食べてませんが。。。⇒Blog Ranking

風に吹かれて豆腐屋ジョニー―実録男前豆腐店ストーリー
伊藤 信吾
講談社
定価 : ¥ 1,365
2006-08
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☆☆
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